ウッドフェンスといっても素材や形状がいろいろです。
今回は、計画時に検討したウッドフェンスの素材について記事にします。
もくじ
外構フェンスの目的
まずは、フェンスを設置する目的について整理したいと思います。
敷地境界明示
敷地外周の境界を明示するにのにブロック+フェンスを設置するのは一般的ですね。
低いフェンスであっても構造物があれば心理的に他人は侵入しずらくなりますし、境界明示することによって隣家とのトラブルの可能性も未然に防ぐ事ができると思います。
目的が境界明示だけであれば簡易で安価なメッシュフェンスが最適かなと思います。
外からの目隠し
フェンス設置する目的で一番メジャーなのが、「目隠し」の用途かなと思います。
視線を遮りたい方向と場所によってですが、フェンスは板状の視線を遮るものになります。
日差し・風除け
視線と同時に日除けや風除けの効果もあります。
美観
外構によって家の表情が大きく変わるので、特に目立つフェンスは重要な要素です。
外構フェンス有無で家の印象がだいぶ変わりますし、家の雰囲気にマッチしたデザイン・素材であることが望ましいですね。
既製品?造作?
いわゆる外構業者が取り扱っているウッドフェンスは多くが既製品です。
既製品フェンスについて
既製品フェンスは高さの規格があり、価格も割とはっきりしていて規格単位でだいたいいくらかかるかというのも事前にわかります。
また、サイズ規格が決まっているので比較的施工方法も簡単で短期間で施工ができます。
素材については、アルミ・樹脂等のものが多く中には木目調のものもありました。
リクシルだけでもたくさん種類がありますね。
樹脂でウッド調のものやデザイン性のある商品もあり、価格は様々です。
造作フェンス
ネットで画像検索していて、私がおしゃれだなと感じるフェンスは木製で、木の表情が感じ取れるものでした。
既製品で天然木ってものはなく、経験のある業者による施工がほとんどです。
中にはDIYで施工している方もいるようですが、手間もかかりなかなか大変そうだと思いました。
手間がかかる分、しっかり設計して施工すれば設置場所に合った理想的なフェンスが制作可能ですね。
私はどうしても天然木製のおしゃれなフェンスにしたくて、思い切って自分で設計して友人の手を借りて施工することにしました。
大変そうと思っていたのですが結局DIYでやることになりました。
木製フェンスの素材(樹種)について
天然木のフェンスでも使用する樹種によって価格や耐久性が大きく異なり、また迷いまくります。
ソフトウッド
一般的にホームセンターで入手しやすい木材は杉・SPF・ヒノキ・松などのいわゆるソフトウッドと呼ばれるモノになります。
これらの樹種は比較的柔らかくて加工がしやすい分、屋外で使用すると劣化も大きいようです。
屋外ではしっかりメンテナンスしていないと数年でボロボロになってしまうこともあるようです。
外構フェンスにソフトウッドと呼ばれる樹種を使用するのであれば、しっかり防腐対策をしたうえで、定期的な塗りなおし等のメンテナンスも必要となってきます。
ソフトウッドは造作材として値段が安くて加工性が良いのは魅力ですが、メンテナンスのことまで考えなくてはなりません。
また、材が柔らかいので白蟻の不安も残ります。。家に接していない場所に設置するフェンスとはいえ、家を破壊する白蟻が近寄る要素はないほうが安心です。
ハードウッド
一方、ハードウッドと呼ばれる輸入材があります。
偉そうに書いていますが外構フェンスを調べていてハードウッドと呼ばれる樹種は初めて知りました。。
ハードウッドには、主に熱帯で育つウリン・イタウバ・セラカンバツに代表される樹種があり屋外の公共施設等で使用されていることが多いようです。
確かに、屋外の公園や公共施設で木製のものやウッドデッキってボロボロになっているものとそうでないものがあるなと思っていました。
長年腐らずにずっと形を留めているのはハードウッドの樹種だからなんですね。
ハードウッドの樹種は密度が高くとても重たいため、大変腐りにくく塗装も不要で30年以上耐久性があるものもあるようです。
しかも堅いので白蟻にも強いそうです。
ハードウッドを外構フェンスに利用すれば、耐久性もあってメンテナンスもほぼ不要ですのですごく良さそうです。
デメリットとしては施工可能な業者が少なく、ソフトウッドと比較して高い価格がネックです。
ハードウッドで自作することにした
設計図作成にあたり、樹種と施工方法を造園業の友人くんに相談しました。
やはりソフトウッドだとしっかり塗装する必要があり、さらに将来腐ってきたとき、板部分を交換可能な作りにしたほうが良いとのアドバイスをもらいました。
具体的には、支柱はアルミ製としてフェンスだけ本物の板にするか、支柱を木製にするのであれば金具を使用して地面から浮かせて腐りにくくする工夫が必要そうです。
一方、ハードウッドは耐久性があるため、支柱を直接地面深くまで埋めてコンクリートで固めてしまっても問題ないようです。
その状態で20~30年は持つだろうとのことで、しかも塗装等のメンテナンスもほぼ不要らしいのです。
すごい木があるんですね。
調べていくにつれ、ハードウッドの造作フェンスは魅力的に感じ、気持ちは決まりました。
ソフトウッドよりも高い価格についてはハードウッド材を自分で仕入れれば費用も抑えることができそうです。
こうして、ハードウッド材を使用して外構フェンスを作成することに決めました。
選んだ樹種
樹種については、南米ブラジル産のイタウバという木にしました。
イタウバについては私が注文したリーベさんに詳しい紹介ページが載っていましたので参考にしました。
イタウバはハードウッドの中でもささくれやトゲが出にくく、比較的加工もし易いようで、色味も素晴らしいです。
ちょうどウッドフェンスを計画していた2021年はウッドショック真っ只中で、資材不足と価格上昇が顕著なタイミングでした。
そんな中、イタウバであれば必要な規格サイズの在庫が十分にあって価格も許容範囲内だったことも決め手でした。
次は図面作成
素材が決まったので、次は図面作成と資材発注になります。
まだまだ完成まで長くなりますのでまた別記事で続きを書きたいと思います。