山梨・富士山方面へ、BYD ATTO3で家族4人2泊3日、総走行距離1,030kmの旅。真夏の長距離EV旅行での充電戦略と実際のコストをまとめました。
自宅充電で、100%出発して9%で帰宅まで、実際の電費や経路充電の使い勝手をレポートします。

もくじ
1日目:約400km走行(経路充電4回)
1日目は目的地である山中湖への移動がメインです。
自宅から山中湖へは約340km。
速度抑えれば無充電でも届く距離ですが、旅行ですので寄り道と食事を兼ねて効率よく充電しました。
1日目の充電記録
100%充電した自宅からのスタートでの充電記録は下記になります。
場所 | 時間 | 電力量 | SOC変化 | 平均出力 | 単価 | 費用 |
---|---|---|---|---|---|---|
浜松SA (ビジター) | 7分34秒 | 9.92kWh | 50%→65% | 78.6kW | 54.3円/kWh | 539円 |
タノカンダ珈琲① (FLASH) | 約11分 | 14.20kWh | 24%→43% | 77.5kW | 43.9円/kWh | 624円 |
イオン 甲府昭和① | 30分 | 12.50kWh | 43%→68% | 25.0kW | 24.0円/kWh | 300円 |
イオン 甲府昭和② | 30分 | 12.50kWh | 68%→92% | 25.0kW | 24.0円/kWh | 300円 |
エクシブ 山中湖 (普通充電) | 5.5時間 | 15.00kWh | 69%→97% | 2.7kW | 36.7円/kWh | 550円 |
充電回数は5回もしていますがFLASH以外は充電の為の停車というわけではなかったですので、「充電待ち」はほぼ気になりませんでした。







このイオン甲府昭和は急速充電器がなんと5基もあるので、けっこう安心して計画に組み込めます。





目的地の充電器は便利ですが考えて利用しないと割高になってしまいます。
2日目:約180km走行(無充電で移動)
2日目は、山中湖から富士山スバルラインで富士山五合目・大月・忍野八海・御殿場などを巡りました。
前日に宿で充電していたので97%出発で、49%まで減りましたが、この日は充電せずに走りきりました。

3日目:約450km走行(経路充電4回)
3日目は帰宅する日ですのでまた長距離移動があります。
本当は、高速のSAなどでつぎ足していく方が時間的には有利なのですが、ビジター充電だと割高なので単価の安いFLASHである程度入れて高速での充電は最小限にする作戦です。
自宅へたどり着けば一番安価に充電できるので、残量が10%程度になるように最小限の充電で済ませるよう走りました。
3日目の充電記録
3日目は残量49%からのスタートです。
場所 | 時間 | 電力量 | SOC変化 | 平均出力 | 単価 | 費用 |
---|---|---|---|---|---|---|
タノカンダ珈琲② (FLASH) | 約11分 | 14.70kWh | 36%→58% | 80.2kW | 43.9円/kWh | 646円 |
イオン 甲府昭和③ (昼食休憩) | 30分 | 12.50kWh | 58%→80% | 25.0kW | 24.0円/kWh | 300円 |
FLASH (帰路前) | 約10分 | 8.90kWh | 72%→85% | 53.4kW | 43.9円/kWh | 391円 |
駒ヶ根SA (ビジター) | 5分28秒 | 7.14kWh | 53%→65% | 78.3kW | 53.9円/kWh | 385円 |









充電セッションまとめ一覧
充電のまとめと、費用です。
充電場所 | 時間 | 電力量 | SOC変化 | 平均出力 | 単価 | 費用 |
---|---|---|---|---|---|---|
浜松SA (ビジター) | 7分34秒 | 9.92kWh | 50%→65% | 78.6kW | 54.3円/kWh | 539円 |
タノカンダ珈琲① (FLASH) | 約11分 | 14.20kWh | 24%→43% | 77.5kW | 43.9円/kWh | 624円 |
イオン 甲府昭和① | 30分 | 12.50kWh | 43%→68% | 25.0kW | 24.0円/kWh | 300円 |
イオン 甲府昭和② | 30分 | 12.50kWh | 68%→92% | 25.0kW | 24.0円/kWh | 300円 |
エクシブ 山中湖 (普通充電) | 5.5時間 | 15.00kWh | 69%→97% | 2.7kW | 36.7円/kWh | 550円 |
タノカンダ珈琲② (FLASH) | 約11分 | 14.70kWh | 36%→58% | 80.2kW | 43.9円/kWh | 646円 |
イオン 甲府昭和③ (昼食休憩) | 30分 | 12.50kWh | 58%→80% | 25.0kW | 24.0円/kWh | 300円 |
FLASH (帰路前) | 約10分 | 8.90kWh | 72%→85% | 53.4kW | 43.9円/kWh | 391円 |
駒ヶ根SA (ビジター) | 5分28秒 | 7.14kWh | 53%→65% | 78.3kW | 53.9円/kWh | 385円 |
自宅充電 満充電 → 残量9% | — | 52.78kWh | 100%→9% | — | 20.0円/kWh | 1,056円 |
合計 | — | 160.14kWh | — | — | — | 5,091円 |
※充電量・単価は概算値です。平均出力(kW)は概算充電量と充電時間から算出しています。
2泊3日で1,030km走って自宅充電分も入れて充電コストが約5000円という結果です。
イオンとFLASHでの充電を中心にしたおかげで安く済ませることができました。
EVでの初旅行感想
EVでの旅行は初めてでしたので、あらかじめ充電計画をある程度立てておきました。
イオンモールでの充電は、夏場の出力が30kWに制限されているとはいえ、それでも超格安なので旅先では充電計画の核として予定したのは正解でした。

家族連れにとってイオンは食事もできるし、利用しやすいトイレもあるのでEVのお出かけでなくても旅先で毎度寄っています。
イオン立ち寄り時に充電が加わっただけで不自然な工程にはならないので、すごく便利でした。
ただ、この甲府昭和店のように充電器が複数あるところは限られているので目的地によってはイオン充電が埋まっていてすぐ利用できないリスクはありそうです。
30分制限は子連れには厳しい
急速充電器の時間制限について、イオンでの30分までの充電では食事も買い物も到底間に合わず、できれば45〜60分の余裕がほしいと感じました。
今回は大人2人で子供2人を連れていたので何とかなりましたが、一人で子供連れの場合は相当厳しいと思います。
ただ、イオンは非常に安価(30分300円・24円/kWh前後)なので文句はありません。
急速充電スポットも、場所に応じた現実的な時間制限をぜひ検討してほしいです。
FLASH充電器の快適さと惜しい点
タノカンダ珈琲や帰路高速乗る前に利用したFLASHの充電器は、料金も決済方法も現時点でベスト(クレカOK、アプリ不要、従量課金44円/kWh)だと思います。
高出力でかつ従量課金なので、車両側受け入れ可能な出力を気にせず充電できますが、立地が微妙なのが難点です。
トイレも何もありませんので、充電中車で待つしかありません。

イオンや道の駅など商業施設の駐車場にFLASHのようなクレカ決済可能な充電器が設置されていれば、さらに便利だと感じました。
高速SAでの充電は“ついで”活用
一方、高速道路のビジター充電は時間課金制なので、最大出力が出せる範囲でのみ利用しました。
ATTO3の場合は65%以下であれば80kW級の急速充電が可能ですが、充電開始から約10分で熱ダレによる出力低下が見られるため、効率を考えると10分程度の充電で刻んだ方がお得です。
トイレ休憩中に充電が終わるため、充電待ちのストレスはほとんど感じませんでした。
まとめ
EVでの長距離ドライブは、「どこで・どのくらい・どうやって充電するか」によって快適さが大きく変わるなと実感しました。
高速道路には高出力な充電器が複数基整備されてきているのでコストを気にしなければかなり快適に移動できます。
ただ、何も考えず高速道路の充電器で充電すると、ガソリン・ディーゼル車よりも割高な充電料金になるので私の場合どうしても考えてしまいます(そもそも割高になるならもう一台のディーゼル車で旅行するので・・・)
ついで充電・短時間高出力・安さ重視など、現実的な運用を意識して使い分けることが満足度アップのコツだと実感しました。
EVでの旅行、充電のこと考えるのが嫌いではない人は全然苦になりませんが、何も考えたくない人にとってはイヤになるかもしれませんね。
充電アリの旅行、私はすごく楽しかったのでまたEVでのお出かけを計画しようと思います!