CEV補助金が2027年1月から6割に|車種別の実質価格一覧

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2026年10月21日に、経済産業省がEVの購入補助金(CEV補助金)の補助額を見直すと発表しました。2027年1月1日以降に新車登録する車から、補助金が下がります。

普通車のEVは、どの車種もおおむね今の6割になります。

うちもEVを買うときに補助金を受けてきたので、気になるニュースです。これからEVを検討する人向けに、経済産業省の資料と車種ごとの補助金一覧で確かめた内容をまとめたので記事にします。

CEV補助金の車種別の金額。2026年12月31日までの登録と2027年1月1日以降の登録の比較
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CEV補助金の見直しで変わること

経済産業省の発表のポイントはこうです。

  • 対象:2027年1月1日以降に新車として登録する車
  • 理由:申請が多く、受付の最終期限の2027年2月12日より前に予算がなくなる見込みのため。予算の範囲で、なるべく長く補助を続けるために補助額を下げる
  • 今年度の申請受付は、12月上旬〜下旬に終わる見込み(10月9日時点)

補助金の上限は今の6割に

CEV補助金は、車の性能やメーカーの取り組みを点数にして、その点数で上限が決まります。経済産業省の資料では、見直し前と見直し後の上限がこう並んでいます。

経済産業省の資料。CEV補助金の得点ごとの補助上限額の見直し前と見直し後の表

出典:経済産業省「令和7年度補正クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)の補助額の見直しについて」(2026年10月21日)

  • 普通車のEVは、どの段階も今の6割(最高段階は125万円 → 75万円)
  • 軽EVの最高段階は55万円 → 44万円
  • GX加算(環境負荷を減らす鋼材の採用などで上乗せされる分)も、最大5万円 → 3万円(軽EVは3万円 → 1.8万円)

車種ごとの実質価格はこう変わる

次世代自動車振興センターの車種別の一覧にも、同じ10月21日に1月以降の金額が載りました。主な車種の価格から補助金を引いた実質の値段を、今と1月以降で並べるとこうなります。

コンパクトなEV

車種容量航続価格実質 今実質 1月〜順位
ヒョンデ INSTER Voyage49.0477335.5288.5307.31→1
BYD DOLPHIN Long Range58.56476374.0359.0365.04→2
スズキ eビターラ Z 2WD61520448.8321.8372.62→3
日産 リーフ B5 X55469473.9344.9396.53→4
ヒョンデ KONA Voyage64.8616452.1405.1423.95→5

ミドルクラスのEV

車種容量航続価格実質 今実質 1月〜順位
BYD ATTO 3 EX RWD74.88620437.8422.8428.84→1
スバル ソルテラ ET-SS FWD74.7746517.0388.0439.61→2
テスラ モデル3 RWD非公表594531.3404.3455.12→3
トヨタ bZ4X Z FWD74.69746550.0420.0472.03→4
BYD ATTO 3 EX AWD74.88550487.3472.3478.36→5
テスラ モデルY RWD非公表547558.7431.7482.55→6
BYD SEAL RWD82.56640495.0480.0486.07→7
BYD SEALION 7 RWD82.56590498.3483.3489.38→8
ボルボ EX30 Ultra P569560579.0543.0557.410→9
日産 アリア B666470667.6538.6590.29→10

軽EV

車種容量航続価格実質 今実質 1月〜順位
スズキ e SKY G26310239.0182.2194.01→1
BYD RACCO 20022.40210214.5199.5205.52→2
日産 サクラ X20180259.9201.9214.13→3
三菱 eKクロスEV G20180266.2208.8220.84→4
BYD RACCO 300Plus35.84320239.8224.8230.85→5
ホンダ N-ONE e: L29.6295319.9261.9274.16→6

軽EVは今と1月以降で順位が変わりません。RACCOは、20kWhクラスのサクラやeKクロスEVと比べやすい200と、容量の大きい300Plusの両方を載せています。e SKYは11月16日に発売予定の新型です。

  • 容量はバッテリーの総電力量(kWh)、航続はカタログの一充電走行距離(km、WLTCモード)です。テスラは容量を公表していません
  • 金額の単位はすべて万円です。「今」は2026年4月1日〜12月31日の登録、「1月〜」は2027年1月1日以降の登録の場合で、1月以降の実質が安い順に並べています
  • 順位は、それぞれの表の中で実質が安い順の「今→1月〜」です。色を付けた行は、1月以降に順位が上がる車種です
  • 価格は、一覧に載っているメーカー希望小売価格(税抜)に消費税10%を足した値です。いちばん安い入門グレードではなく、装備のそろった中位以上のグレードで比べています
  • 実質は価格から国のCEV補助金を引いた値段です。自治体の補助金は入れていません
  • レクサスのRZ・UX・ESとホンダのINSIGHTも、補助金は130万円から78万円に下がります
  • 次世代自動車振興センターの銘柄別補助金一覧(10月21日現在)で確認しました

普通車のEVは、どの車種も補助金が今の6割です。軽EVは8割くらいの車種が多く、下がり方が少し小さくなっています。

リーフは3月の予定よりさらに下がった

日産のリーフは、3月の時点では2027年1月の登録から129万円が100万円に下がると報じられていました。今回の見直しで、77.4万円までさらに下がっています。

スズキのeビターラも、3月の時点では127万円から98万円になる予定でしたが、76.2万円になりました。

BYDとヒョンデの価格競争力が相対的に上がる

2024年から補助金は、車の性能だけでなくメーカーの取り組みまで点数にして決める仕組みになりました。それ以降、中国のBYDや韓国のヒョンデは補助金が少なく、国産車やテスラとは80万〜115万円ほどの差を付けられてきました。

今回はどの車も同じ割合で下がるので、もともと補助金が大きい車ほど下がる額も大きくなります。国産車やテスラは50万円以上上がるのに、BYDは6万円、ヒョンデは18.8万円しか上がりません。

その結果、1月以降は実質の値段の差がこう縮まります。

  • BYD ATTO 3 EXとトヨタ bZ4X Z:今はATTO 3 EXが2.8万円高い → 1月以降はATTO 3 EXが43.2万円安い
  • BYD ATTO 3 EXとテスラ モデルY RWD:今はATTO 3 EXが8.9万円安い → 1月以降は53.7万円安い
  • BYD ATTO 3 EX AWDとテスラ モデルY RWD:今はAWDが40.6万円高い → 1月以降はAWDが4.2万円安い
  • BYD DOLPHINとスズキ eビターラ Z:今はDOLPHINが37.2万円高い → 1月以降はDOLPHINが7.6万円安い
  • ヒョンデ KONAと日産 リーフ B5 X:今はKONAが60.2万円高い → 1月以降は27.4万円高い
  • BYD SEALとテスラ モデル3:今はSEALが75.7万円高い → 1月以降は30.9万円高い

ミドルクラスでは、1月以降はATTO 3 EXが実質でいちばん安くなります。補助金で冷遇されてきたBYDやヒョンデの価格競争力が、相対的に上がる形です。

BYDの軽EVのRACCO 200は、今でもサクラ Xより実質2.4万円安く、1月以降は8.6万円安くなります。バッテリーも22.40kWhと、サクラの20kWhより少し大きいです。

BYD RACCO(ラッコ)の価格をN-BOX・サクラと比較
BYD RACCO(ラッコ)の価格214万5000円をホンダN-BOX、日産サクラとグレード別に比較しました。補助金を入れるとサクラとほぼ互角になる点や、自宅充電なら燃費換算70km/L相当という走行コストも試算しています。

年内と年明けの登録で50万円以上違う

普通車のEVの多くは、年内に登録するか年明けに登録するかで、補助金が50万円以上違ってきます。

たとえばテスラのモデルY RWDは、年内の登録なら補助金127万円で実質431.7万円、年明けの登録なら76.2万円で実質482.5万円です。

ただ、今年度の申請受付は12月上旬〜下旬に予算がなくなって終わる見込みです。年内に登録できても、予算が終わったあとの扱いは発表を待つ必要があります。

報道では、予算を使い切っても来年度の予算でさかのぼって補助するなど、切れ目なく続ける方向とされています。ここは経済産業省の資料ではまだ確かめられていないので、正式な発表を待とうと思います。

日刊自動車新聞:経産省、2027年1月からのCEV補助金の見直しを発表

まとめ

2027年1月1日以降に登録するEVは、補助金がおおむね今の6割になります。国産車やテスラは年内と年明けで50万円以上の差が出る一方、補助金が少なかったBYDやヒョンデは差が小さく、実質の値段では相対的に有利になります。

これからEVを買うなら、登録の時期と補助金の受付状況を確かめてから決めたほうがよさそうです。

今回の発表はEV普及にむけてメーカー間の競争を促すCEV補助金出口戦略の一環と思いますが、いままで補助金による価格の歪みがあまりにひどかったので、置いていかれる国内メーカーがないか心配です。。

価格・技術開発競争を大いにしていただいてEVの選択肢が増えることをユーザーとしては期待しています!

補助金の申請から交付までの流れは、うちのモデルYLのときの記事に書いています。

テスラ モデルYLのCEV補助金127万円が交付決定!申請から68日
テスラ モデルYLのCEV補助金127万円が交付決定しました。申請から68日、書類不備はゼロ。代行を使わず自分でWEB申請した書類一式と、ATTO3の81日との比較をまとめます。

新しい発表が出たら、また記事にしようと思います。

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