走行1万キロに到達したその日の夜、Model YLのバッテリー残量は狙いどおり4%まで落ちていました。
2ヶ月で1万キロも走ると、走り方に対する減り方の感覚が体に入ってきます。前回の充電では通勤2往復分がぎりぎり足りる量だけ入れておいて、予定どおり少しだけ残した状態で充電器に到着した、というのが今回です。
残量が少ないほど充電は速い。だったら一番おいしいところから記録を取ろう、というわけで、つないだ瞬間から完了までテスラアプリのスクリーンショットを撮り続けて、実際の充電カーブを残してみました。
結果は最大251kW。しかもそれが、思っていたよりずっと長く続きました。

残量4%でスーパーチャージャーに到着
到着時の残量は4%。テスラアプリの表示は赤色になり、「低電力モード」の文字が出ていました。

これまでの最低は3%なので記録更新ではありませんが、それでも人によっては肝を冷やす数字だと思います。
ただ、Model YLのバッテリーはLGエナジーソリューション(LG Energy Solution)製の三元系リチウムイオン(NMC=ニッケル・マンガン・コバルト)です。表示が0%になってもまだしばらく走れることは国内の検証動画でも確認されています。その余裕があると分かっているから、安心してぎりぎりを攻められます。
充電上限は普段どおり75%に設定したまま、ケーブルを挿します。

このとき4基あるストールのうち埋まっていたのは、自分を含めて2台だけ。もう1台も充電の終盤で出力が落ちていたはずなので、こちら側への出力制限はおそらくかかっていません。条件としてはかなり良いほうです。
つないだ瞬間から251kW、83秒で6%回復
充電開始は20時42分49秒。挿してすぐ、出力はいきなり251kWに張り付きました。

同時に表示される「1666km/hr」がなかなか強烈です。この勢いで1時間充電し続けたら1,666km分入る、という意味になります。

次のスクリーンショットが20時44分12秒。開始からわずか83秒で、残量は4%から10%まで戻っていました。この間に入った電力は5kWhです。
出力は251kWのまま。数字が1つも落ちていません。
240kW超をキープできたのは17%まで
さらに待って、開始から3分11秒。残量17%の時点で出力は243kWでした。

ここまでで累計11kWh。3分ちょっとで、一般的な200V15A(3kW)の普通充電器なら約3時間40分かかる量が入っている計算です。
そして18%になった瞬間、出力が230kWに落ちました。

体感としては「17〜18%あたりが最初の踊り場」という印象です。V3スーパーチャージャーの最大出力に近い領域を使えるのは、ここまででした。
20%を超えると出力は階段状に落ちていく
面白かったのはここから先です。出力はまっすぐ下がるのではなく、上下に揺れながら階段状に落ちていきました。
18%で230kWまで落ちたあと、19%では238kWへ少し戻りました。

20%で235kW、21%で225kW。じわじわと下げながら、ときどき持ち直します。


15秒前後の間隔で撮ったスクリーンショットを並べて、ようやく見えてくる動きで、走行中のディスプレイをぼんやり眺めているだけでは気づけない部分でした。
そして22%に達したところで186kWまで一気に落ち込みました。

200kWの壁を割ったのが開始から4分21秒。ここが2つ目の、そしてはっきりした踊り場でした。
実測した充電カーブ(2026年7月23日)
撮り続けたスクリーンショットから、実測値を時系列に並べるとこうなります。
| 経過時間 | 残量 | 出力 | 累計充電量 |
|---|---|---|---|
| 0秒(開始) | 4% | 251kW | +0kWh(±0%) |
| 1分23秒 | 10% | 251kW | +5kWh(+6%) |
| 3分11秒 | 17% | 243kW | +11kWh(+13%) |
| 3分18秒 | 18% | 230kW | +12kWh(+14%) |
| 3分32秒 | 19% | 238kW | +13kWh(+15%) |
| 3分47秒 | 20% | 235kW | +14kWh(+16%) |
| 4分06秒 | 21% | 225kW | +14kWh(+17%) |
| 4分21秒 | 22% | 186kW | +16kWh(+18%) |
| 20分19秒 | 57% | 112kW | +45kWh(+53%) |
改めて並べると、4%から22%までのたった4分21秒で16kWhも入っていることに驚きます。
なお、このカーブはあくまで三元系(NMC)バッテリーを積んだModel YLでの実測値です。LFP(リン酸鉄)を採用するグレードは充電の特性そのものが違うので、同じ残量から挿しても同じようにはいきません。
20分で+45kWh、残量57%まで回復
最後のスクリーンショットは21時03分08秒、開始から20分19秒の時点です。

残量57%、出力は112kWまで落ちて、累計45kWh。上限に設定した75%まではあと9分という表示でした。
なお画面右下の料金表示は、最後まで¥0.00のままです。3年間スーパーチャージャー無料のキャンペーン期間中に購入した車両なので、この45kWhもまるごと0円でした。
前半と後半で分けると差がはっきりします。
- 前半(4%→22%・4分21秒):+16kWh、平均約220kW
- 後半(22%→57%・15分58秒):+29kWh、平均約109kW
残量が少ないうちは前半の勢いで一気に入り、20%を超えたあたりから平均出力が半分になる。数字で見ると、長距離移動でこまめに継ぎ足す充電が推奨される理由がよく分かります。
短く切り上げることは、充電器の回転にもつながる
充電カーブを知っておく実利は、自分の待ち時間が短くなることだけではありません。
スーパーチャージャーは限りある設備で、混雑する場所では順番待ちが出ます。出力が半分に落ちてからだらだら粘るより、勢いのあるうちに必要な分だけ入れて切り上げたほうが、次に並んでいる人が早く挿せます。
今回のように自分の車のカーブを一度実測しておくと、「あと何分でどこまで戻るか」が読めるようになります。粘るか切り上げるかの判断がはっきりするので、効率よく充電することが、そのまま効率よくストールを空けることにつながります。

まとめ:残量ひと桁%から挿すと充電は本当に速い
今回の実測をまとめると、こうなりました。
- 残量4%で接続、いきなり251kWが出た
- 251kWは10%時点でも維持、17%でも243kW
- 18%以降は階段状に低下、22%で186kWまで落ちた
- 20分19秒で4%→57%、+45kWh
今回はたまたま4%でしたが、要は残量がひと桁まで落ちていれば、似たようなカーブになるはずです。ここまで引っ張るのは感覚が掴めていないうちは怖いと思いますが、1万キロも走れば「この走り方ならあと何キロ」がだいたい読めるようになるので、狙って攻めるぶんには不安はありません。
そして充電カーブという意味では、これ以上ない条件でした。20分で50%以上戻るなら、長距離では「80%まで粘る」よりも「20%を切ったら短く挿す」ほうが合理的だと、体感ではなく数字で納得できました。
同時充電台数や充電器の種類によってまた挙動が変わってくると思いますので、今後また検証ができれば記事にしたいと思います。

