買い物のついでに、残量13%となったモデルYLを250kW機につなぎました。
いつもならナビに充電器をセットしてバッテリーのプレコンディショニングを効かせるのですが、今回はあえて何もせずにケーブルを挿してみました。外気温は29℃。高速を長く走ってきたわけでもないので、バッテリーが自分から熱くなっている状態でもありません。夜なので日差しで温まったということもない。
温めていないバッテリーだと、どのくらい出力が落ちるんだろう。そう思って挿したら、11秒後には250kWが出ていました。
結局そのまま27分10秒で75%まで戻り、入ったのは54kWhでした。撮り続けたスクリーンショットは64枚。残量が1%動くたびに撮っているので、今回はその1%刻みの充電カーブから、「どこで切り上げるのが一番おいしいのか」まで計算してみます。
残量13%、プレコンせずに250kW機へ
到着時の車内画面です。外気温29℃、残量13%、低電力モードでセントリーモードが切れています。

オドメーターは14,122km。前回の充電からの区間は396.2kmで、使ったのが45.8kWh、電費は115.6Wh/kmでした。
夏場でエアコンを回しっぱなしにしていた割には、なかなかいい数字だと思います。

つないだのはV3の250kW機です。着いたときに埋まっていたのは自分を含めて2台でした。
充電を始めたら車を離れて買い物に行ったので、エアコンも切ったままです。車内の温度が30℃から29℃に下がっているのは、外気に馴染んだだけだと思います。
実測した充電カーブ|250kWは16%まで
ここからは、テスラアプリのスクリーンショットを充電開始からの経過時間つきで並べていきます。左が残量、右が出力と積算です。
残量が1%動くたびに撮っているので、13%から75%まで1%刻みで追えます。

挿した直後は73kW。それが11秒後には250kWまで駆け上がっていました。プレコンなしでこれなら、夏の間はわざわざ温めなくていいのかもしれません。
250kWが出ていたのは16%までで、17%で245kW、18%で242kW、19%で235kW、20%で232kW。

そこから先も、21%で231kW、22%で222kW、23%で219kW、24%で216kW、25%で210kW。1%あたり3〜9kWずつ、ひたすら真っすぐ削れていきます。
25%まで来るのに3分15秒でした。
ピークは短いのに、落ち方は今までで一番なだらか
同じようにカーブを撮ったのは、これで4回目です。
ピークを引っ張る力でいえば、今回は4回で一番短い。250kW台をキープできたのが16%までというのは、九州の帰りに大津で挿したとき(18%まで)にも、宮崎のとき(22%まで)にも届いていません。
ところが、その先の落ち方が4回で一番なだらかでした。25%まで来ると宮崎が155kW、大津は137kWまで垂れているのに、今回はまだ210kW出ています。
ここまでドンと段差で落ちる場面がなくて、1%ごとに数kWずつ削れていく。熱ダレらしい挙動がまるで見当たりません。
冷たいまま挿したから、温度に余裕を残したまま最後まで来られたんじゃないか。今のところの見立てはこれです。4回ぶんを並べた比較は長くなったので、別の記事にまとめました。

47%で他の車が2台来て、出力を分け合った
なだらかだったカーブが、途中で1回だけ大きく段を作りました。

30%で192kW、35%で177kW、38%で163kW。この帯もきれいに1%ずつ削れています。

45%で138kW、46%で127kW。そして次の47%で、いきなり105kWまで落ちました。1%で22kWの下げ幅は、それまでの4〜5倍です。
このとき画面には「充電ステーションにより充電速度を制限」という注意書きが出ています。V3は2つのストールで1つのパワーキャビネットを分け合う仕組みなので、隣に入られると取り分が減ります。
そういえば、自分が挿したあとに2台入ってきていました。数字のほうが先に教えてくれた格好です。

面白いのは、そこから少し戻していることです。49%で108kW、50%で109kW、51%で110kW、52%で111kW。落ちたまま張り付くのではなく、空いた電力を拾いにいっているように見えます。
注意書きが出ていたのは47%から52%までの6コマで、53%では消えていました。

上限を73%から75%に上げて、27分10秒で完了
充電上限は73%に設定していました。ところが買い物をしているうちに、戻る前に終わってしまいそうな雰囲気になってきたので、アプリから75%に上げています。

60%で97kW、65%で89kW、68%で82kW。ここまで来ると1%進むのに40秒以上かかります。

70%で76kW、73%で65kW、最後の74%では61kWまで落ちていました。
完了は20時11分10秒、開始から27分10秒です。追加されたのは54kWhで、料金は最後まで¥0.00でした。3年間スーパーチャージャー無料の期間中に買った車なので、この54kWhもまるごと0円です。
どこで切り上げるのが一番おいしいのか
ここからが今回いちばんやりたかったことです。
瞬間の出力は撮ったとおりですが、実際に効いてくるのは「そこまでの平均で何kW出ていたか」のほうです。切り上げる残量を変えると、平均出力がどう変わるのかを出してみました。
62行のままだと表を目で追うのがしんどかったので、スタートの13%から5%刻みに間引いてあります。
| 残量 | 開始からの増加 | 経過時間 | 出力 | 入った電力 | それまでの平均出力 |
|---|---|---|---|---|---|
| 13%(開始) | ±0% | 0分00秒 | 73kW | 0kWh | — |
| 18% | +5% | 1分21秒 | 242kW | 4.4kWh | 194kW |
| 23% | +10% | 2分35秒 | 219kW | 8.7kWh | 202kW |
| 28% | +15% | 3分57秒 | 201kW | 13.1kWh | 198kW |
| 33% | +20% | 5分38秒 | 182kW | 17.4kWh | 186kW |
| 38% | +25% | 7分10秒 | 163kW | 21.8kWh | 182kW |
| 43% | +30% | 9分06秒 | 144kW | 26.1kWh | 172kW |
| 48% | +35% | 11分10秒 | 105kW | 30.5kWh | 164kW |
| 53% | +40% | 13分34秒 | 111kW | 34.8kWh | 154kW |
| 58% | +45% | 15分53秒 | 101kW | 39.2kWh | 148kW |
| 63% | +50% | 18分37秒 | 92kW | 43.5kWh | 140kW |
| 68% | +55% | 21分51秒 | 82kW | 47.9kWh | 132kW |
| 73% | +60% | 25分07秒 | 65kW | 52.3kWh | 125kW |
| 75%(完了) | +62% | 27分10秒 | — | 54.0kWh | 119kW |
43%から48%で出力がガクッと落ちているのは、さっきの他車ぶんの制限です。53%で111kWまで戻っているのも同じ理由になります。
アプリの積算表示は1kWh刻みでしか動かないので、入った電力は合計54kWhを62%ぶんで割った1%=0.871kWhで換算しています。経過時間もスクリーンショットを撮った時刻なので、残量が切り替わった瞬間とは数秒ずれます。
平均180kWを保てるのは40%まで
表を眺めて意外だったのは、平均出力が長いあいだ横ばいだったことです。18%から33%まで、ずっと185〜200kWの範囲をうろうろしています。
つまりこの区間なら、いつ抜いても効率はほぼ同じ。急いでいないなら30%台前半まで入れておいたほうが、走れる距離が増えるぶん得だということになります。
崩れ始めるのはそこから先です。表では38%が182kWで、その次の43%は172kW。1%刻みの生データで見ると、180kWを割るのは41%からでした。
150kWを割り込むのは53%を過ぎたあたり。58%まで粘ると148kW、63%で140kW、最後まで入れると119kWまで落ちます。
前半と後半を同じ20%ぶんで切ると、差がはっきりします。
- 13%→33%:5分38秒で17.4kWh、平均186kW
- 53%→73%:11分33秒で17.5kWh、平均91kW
入る量はほぼ同じなのに、後半は時間が2倍かかっている計算です。
今回でいえば、33%で抜いて次の充電器まで走ったほうが、トータルの移動時間は短くなったはずです。とはいえ今回は買い物のついでで、待ち時間そのものが発生していません。こういうときは深く入れておくほうが合理的なので、75%まで入れたのは結果的に正解でした。
まとめ:夏はプレコンいらないかもしれない
今回の実測をまとめると、こうなりました。
- プレコンなし・外気温29℃・残量13%でも、11秒後に250kWが出た
- 250kWは16%までと短かったが、25%でも210kWと落ち方は今までで一番なだらか
- 47%で他車が入って105kWまで制限された(53%で解除)
- 27分10秒で13%→75%、+54kWh、料金は¥0.00
- 平均出力は33%あたりまで横ばい、180kWを保てるのは40%まで
- プレコンしないほうが熱ダレせず、カーブがなだらかになる可能性がある
夏はプレコンいらないな、というのが今回いちばんの収穫です。ピークが少し短くなっても、そのあとがなだらかならトータルでは損をしていない。むしろ温めないほうが得をしている可能性すらあります。
冬に同じことをやったらどうなるのか、そのときはまた記録を取ってみます。
そして平均出力の表は、自分にとってかなり実用的なものになりました。長距離で「あと何分粘るか」を迷ったとき、33%と53%という2つの数字を思い出せばいい。次の九州クラスの移動では、この線引きで組み立ててみようと思います。
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